新宿スワン９ あらすじと感想

こんにちわ。


第８巻さいごに、バーストは幹部だけの慰安旅行で伊東の温泉に一泊二日で
来ていました。

朝風呂での山城社長と関さんとの会話に感激して泣いているタツヒコでした。


「やっぱ、バースト最高っす」


帰りの電車で横浜駅を過ぎようとしたところ、タツヒコはヒデヨシの人影を
目撃します。

死んだはずの秀吉が横浜に．．．．．




◆◆新宿スワン９あらすじ◆◆


タツヒコは飲みに誘ってくれる葉山に横浜でヒデヨシをみたことを打ち明けて、
１週間休みをもらいます。

横浜でヒデヨシを探す為、１週間横浜の街に立つタツヒコですが、もちろん、
ヒデヨシが生きているはずもなく、見つかるはずはありません。

１週間で踏ん切りをつけたタツヒコは新宿に戻ってきます。


タツヒコのいない間に、新宿ではちょっとした変化が起きていました。

街に立つスカウト数が激減しているんです。

スカウトの出勤率が低下しているバーストは幹部会でも、もう一度新宿の足場
固めからやり直すことを目標とし、紋舞会の信用回復と基本をたたき直すまでは
全国進出はしないと決定されました。


そのころ新宿に戻ったタツヒコは井出の愚痴を聞きながら、マユミという女の子
と知りあいになります。

マユミは借金があり、お店を紹介してほしいとタツヒコに頼りますが、ワガママで
ガキっぽくて、頭悪そーな女の子です。

一日付き合わされたタツヒコは、真虎さんのアドバイスで、裕香さんに預けることを
決心します。


タツヒコの頼みとあって、マユミを快く引き受けてくれた裕香さんでした。



タツヒコは井出との話のなかから、最近スカウトの中に闇金と掛け持ちしている奴ら
がいることを知ります。

「人を不幸のどん底に突き落す仕事だぞ！！」

タツヒコは闇金の仕事が大嫌いなんですね。

だから後輩の井出が闇金に手を出そうとするのをなだめます。


井出は、既に闇金の仲間になっていました。そしてバーストの仲間に闇金を紹介して
いたんですね。

牛尾と鼠賀はバーストの幹部でありながら、井出の誘いに乗って闇金に手を出します。



ある日、裕香に預けたマユミから呼び出されたタツヒコは、マユミに誘われデートで
川に行きます。


マユミはタツヒコに話があるのが言い出せません。

川に飛び込んだマユミを追ってタツヒコも川に飛び込みます。

マユミを必死に助けるタツヒコ。

「死ぬこたーねえよ　オマエいいヤツだし」

マユミの力になることを誓うタツヒコでした。



幹部の集まるバースト事務所では、スカウトの闇金掛け持ちが問題になっていました。

牛尾と鼠賀の二人は社長から引き抜きの首謀者を調べるようにと命令が下ります。


そして、タツヒコは、新宿での活躍で中堅に昇進が決まります。

牛尾はそれが気に入りません。

「牛尾さあ、ゴチャゴチャケチつける前に、オメーらの仕事キチッとやれや！」

関さんに諌められ大人しく引き下がる牛尾です。



ある日、牛尾と鼠賀は井出と一緒にキャバクラで酒をのんでいました。

隣についた女の子達がバーストから紹介された子だと知った牛尾は店長を呼び出します。


「仕事ネタと楽しく飲めると思ってんのか！！」

「スカウトとしてじゃなく金融としてきてんだよっ！！」と店長を殴りつけます。


そこに現れたのはタツヒコとマユミです。

「何してんすか？」

「てめーには関係ねーよ　タツヒコ！」

「いやいや大ありですよ」

「うちの会社の人間が　うちの会社の契約店で暴れているのを見たら　
　
　止めんのが当然の判断でしょ」


牛尾と鼠賀にこれ以上首を突っ込むなと脅されたタツヒコですが、一向に気にした様子は
有りません。

マユミのことで闇金に頼ったタツヒコには井出にもとやかく言うことが出来ず、井出は
その場から立ち去ります。



しばらくして、マユミから連絡が入ります。

「また保証が切れそうなの．．．．」

タツヒコは借金を返すマユミの為に保証が付くお店を次から次へと探しまわります。





◆◆新宿スワン９を読んでの感想◆◆


タツヒコはほんとにお人好しです。

困っている女の子を見捨てておくことができません。

マユミも、自分自身のだらしなさから借金が膨らんで、働いて返そうともがいている子。

何とかマユミを助けようと次々と一生懸命にお店を探して回るタツヒコの優しさが
伝わってきます。


周りのスカウトは地道なスカウトの仕事より、手っ取り早く金になる闇金の仕事に
手を出していく中、タツヒコは人を不幸にする仕事だと言って闇金の仕事を憎みます。


このタツヒコの正義感がこの世界で生きていくには辛い思いをさせるんですね。

ほんとはもう少しだけでもうまく立ち回ることができれば、タツヒコも生き易いんで
しょうが、タツヒコの正義感がそれを許しません。


目をかけてあげている女から裏切られ、仕事を教えている後輩からも裏切られ、それでも
タツヒコは自分の信念を曲げようとしません。

そんなタツヒコの生き方が不細工だけどカッコよく、潔い。

だから自分は「新宿スワン」を読み続けてしまうんでしょうね。


今の時代を生きる人にも勇気を与えてくれる漫画です。



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